変形性股関節症 臼蓋内転骨切り術AAO HOMEへ ブログへ サイトマップヘ MAILtoCE3
「つくしさん1」
両同AAO9例目のつくしです
ハンドルネーム
つくしさん
1970年生
お住まいの県
東京都
疾患名
 両臼蓋形成不全による
変形性股関節症
左右股関節両側同時AAO手術
2010年3月11日
DATA UP
2010.05.09
最終更新日
2010.07.31

2010年春に両脚同時AAO(以下、両同AAO)を受けた「つくし」と申します。
まずは執刀医の篠田先生、股関節センターのO野さん、術前の相談にのってくださったCE3にお礼申し上げます。
当初、病院がとても遠く感じましたが、O野さんが窓口になってくださることで、30分で通える都内の病院よりも身近に感じることができました。
入院中は、整形のT先生、Y先生、S先生、そして看護部の皆さんにたいへんお世話になりました。通常のAAOの患者さんたちより、よほど手の掛かる患者だったと思います。「ありがとうございました」というより「ごめんなさい」と言いたいくらいです。
それから、根性も筋力もなく、なかなか進歩しない私のリハビリを担当してくださったベテランのK先生、本当にお世話になりました。担当がK先生で本当によかったです。
入院中、メールで励ましてくださったAAO先輩のみなさん、仲良くしてくださった患者さんたちとそのご家族のみなさん、本当にありがとうございました。
私もどなたかのお役に立ちたく、両同AAOの体験談を寄せます。40日間の長期入院だったので、かえってこれから手術(とくに両同)を受ける方を不安にさせてしまうかもしれませんが、私が長期入院になってしまった理由として、もともと筋力がなかったこと、自宅が遠くて帰路に不安があったこと、帰宅後の生活(子どもが小さい)に不安があったことなどが挙げられます。
手術を前提に適切な筋トレを行い、帰宅後の生活に心配がなければ、もっと早く退院できると思います。これまで両同AAOを受けた方たちの中には、10日間、2週間で退院した方もいらっしゃいます。


手術の1年前まで、股関節に異常を感じたことはまったくありませんでした。膝に若干の痛みを感じたので、近所の整形外科を受診し、両側の臼蓋形成不全が判明、「痛みが出てきたら、考えましょう」とのことでした。膝痛は自然と感じなくなり、股関節のことも何かの間違いでは?と思い、もう少し大きな病院で診てもらおうと、娘を出産したA病院の整形外科へ行きました。

A病院の先生は、レントゲンを診て「立ってるね〜(CE角がほとんど0度ということ)。手術(RAO)は年齢的にぎりぎりだけど、痛みもないのにリスクを冒して手術をすることはないから、様子みていきましょう。3ヵ月後にまた来て」とおっしゃいました。
それまで股関節手術といったらもう少し高齢になってから人工関節を入れる、という知識しかなかった私は、「年齢的にぎりぎり」という言葉に「???」となりました。でもそれ以上のご説明はなかったので、帰宅後インターネットで調べ、若いうちに自骨手術を受けたほうがいいのでは?と考えるようになり、今度は股関節専門医がいて、紹介状がなくても受診できるB大学病院へ行きました。

B大学病院はすごく混んでいて、3時間くらい待ちました。待合室でも医師や股関節手術についての情報がほしい私は、股関節が悪そうな患者さんを見つけると、すかさず隣に座って話しかけ、これから掛かる医師の評判、その患者さんの状態等を話題にしました。
ほとんどの患者さんが待ちくたびれて退屈しているので、快く相手をしてくださいました。傍から見るとヘンな人ですが、私は物書きなので(本名では書いてません)、日々是取材という感じで、とくに相手が何かの専門家と見ると、根掘り葉掘りなんでも聞きたくなってしまうのです。東海中央病院に入院中も、先生方、薬剤師さん、レントゲン技師さん、栄養士さんにまであれこれ質問してしまったのは、その習性のためです。

さて、B大学病院の待合室では、妊娠8ヶ月の妊婦さんの隣に座って、取材、ではなく情報交換をしました。彼女は20代後半で、子どもの頃からすでに両脚合わせて5回も手術をしているとのことでした。軽く脚を引きずりながら、「この病気は一生モノだから」と淡々と語る彼女は、40年近く健康に不安なくノホホンと生きてきた私より、よほど大人な気がしました。
有名な作家が「病こそ人生です」と書いていましたが、病によって人は否応なく成長させられるのかもしれません。私もやっと股関節症をきっかけに、少しは成長できるのかもしれません(???)。

B大学病院の診察では、左右ともにCE角10度未満。角度が浅いほうの左側でも早めにRAOをすれば、一生持つ可能性が高い。左側だけ手術すれば、右側は手術しなくてもなんとか持つかもしれない。いずれにしても、今後半年ごとに様子を診ましょうということでした。何事も早く片付けたいせっかちな私は、「早めにRAOをすれば、一生持つ可能性が高い」のに「半年ごとに様子を診ましょう」って矛盾してない?と思いました。
B大学病院では、RAOの入院期間は3ヶ月、もう片方の脚を手術するには、1年あけてからと言われました。治療に2年がかり?!と大ショックを受けました。

帰宅後、RAOを受けるなら少しでも手術件数の多い病院でと思い、C大学病院へ行くことにし、そのため近所の整形外科で紹介状を書いてもらいました。
C大学病院の先生は、RAOを受けても「一生なんて持たない持たない」と、首をブンブン横に振り、「まだ何の症状もないのだから、手術する必要ないし、このままの状態で50歳くらいまでもつ人もいるよ」とおっしゃいました。50歳くらいから徐々に症状が出るだろうから、60代で人工股関節手術をすればいいのでは?とのことでした。手術予約も半年先までいっぱいだと予約表を見せ、手術したくないというオーラを全身から発してました。手術をしたくない先生に、手術されたくないな……と思いました。

B大学病院、C大学病院に限らず、股関節専門外来のある病院のほとんどが人工股関節手術が中心で、RAOは多いところでも年間10〜20件程度しかやっていません。とくに近年RAOの件数が急激に減った理由について、B大学病院の先生は、保険制度が変わったからとおっしゃいました。つまりRAOだと長期入院になってしまうので、短期入院で済む人工の手術を勧めるようになったのです。まったく患者本位ではない発想です。

やはり手術は腕次第、と考えた私は、日本で1番(ということは世界で1番)RAOの手術をしてきたというD先生の診察を受けることにしました。D先生は週に1回だけ、私の家から近い中規模の病院で、診察と手術を行っていました。
D先生は、RAOの手術件数をギネスに申請しようとしたが、患者のカルテは個人情報なので、それがネックとなり申請できないのだと残念そうにおっしゃっていました。その病院には、D先生を神と崇める患者さんたちが入院していました。みなさん口々に「D先生はすごい」とおっしゃるのですが、どうすごいのかはわかりませんでした。
そんなにすごい先生なら、手術予約もなかなか取れないのだろうなと思っていたら、先生が手帳をぺらぺらとめくり、「よし、じゃあ来月手術な!」とおっしゃるので、驚きました。
「今すぐ、血液検査!」と言われ、「えっ?!来月は無理です。来月手術じゃなくても、今日採血が必要ですか?」と聞くと、「当たり前だ!」と一喝。気がつくと、検査用の血を抜かれていました……。
手術をするとしても、まだまだ先と思っていた私は、早い展開についていけず、呆然としてしまいました。数日間悩みましたが、気持ちの整理がつかなかったこと、病院の設備がイマイチだったこと(廊下が狭く、車椅子のすれ違いができない。狭い病室にできるだけたくさんのベッドを詰め込んでいる感じで、病室というより、家具屋のベッド売り場)から、この病院で手術を受けることはやめにしました。
一つよかったことは、この病院の入院患者さんから「岐阜でAAOという手術を受けると2週間で退院できる」という情報を得たことでした。

帰宅し、インターネットでAAOについて調べ、CE3のサイトを見つけました。入院期間が短い点は魅力的ですが、出不精で旅行も滅多に行かない私にとって、岐阜は遠く感じられました。遠い病院へ行って、先生が感じ悪かったらイヤだなとも思ったのですが、サイトのみなさんがとても親切な先生だと書いていらっしゃるので、その点は安心し、メールで2ヵ月後に診察予約を入れました。
予約日時については、股関節センターのO野さんが細やかに調整してくださるので、助かりました。どうしてほかの病院にはO野さんのような職種の方がいないのでしょうか。ぜひ真似てほしいです。

東海中央病院の篠田先生の診察予約を入れた後も、私の病院探しは続きました。できれば近くの病院がよかったからです。
股関節患者の会で出会った方がRAOを受けたという横浜のE病院へ行きました。先生はRAOの手術件数も多く、説明も丁寧でしたが、待合室の壁に「患者様の声」という張り紙がしてあり、「看護師さんが人工股関節手術と自骨手術の区別ができてない」とか「隣のベッドとの隙間が狭くて、ストレスが溜まる」とか「病院の名前は立派だけど、これではまるでボロボロの木造アパートに、横文字の洒落た名前がついてるようなものだ」といった辛辣な意見が。苦笑しつつ、近くにいた看護師さんに「これらは改善されたのですか?」と聞くと、「股関節の患者さんはほかの病気の患者さんたちに比べて元気だから、文句が多いんですよ」とのお答え! 「患者様の声」の内容よりも、看護師さんの回答が怖くて、この病院はやめました。

RAOの年間件数が比較的多いF病院へも行きました。都心から離れているため、広大な敷地に巨大な病棟を構えていて、今まで行った病院のなかで一番環境がよく、設備も整っているようでした。
先生は、「今手術すれば、一生もつでしょう」とおっしゃってくれました。看護師さんも感じよかったです。しかし……
その病院は、リハビリ施設が整っていて有名だったので、見学させてもらったのですが、リハビリ室の室長に「手術しても、今よりもよい状態には絶対にならない。手術後の2年間はふつうの生活はできない」と言われました。たしかに今、何の症状もないので、これよりマシにはならないのかもしれないけど……。それにしても希望のない言葉。
とはいえ、F病院は今まで行った病院のなかで総合的には一番いいと感じました。入院期間は8週間とやや長めだけれど、それほど遠くはないので、毎週末子どもと会えると思いました。
RAOを受けるならF病院と決めました。

そうこうするうちに、東海中央病院の篠田先生の初診の日がやってきました。
前日に岐阜へ向かい、AAOの経験者の方たち(検診の方、入院中の方)に会うことができました。正直、岐阜まで行くのは億劫でしたが、意外にも楽しい時間を過ごすことができました。(手術し、退院した今では、岐阜が大好きになっています)
翌日の診察では、篠田先生にたくさん質問をし、すべて丁寧にご回答をいただきました。帰宅後も質問があれば、O野さんに遠慮なく質問しました。病院で出会ったAAO経験者の方にもメールで相談に乗っていただき、東海中央病院で篠田先生のAAOを受けることが、最良の選択であるという結論に達しました。
         
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