関節への荷重を吸収しかつ滑りをよくする関節軟骨がすり減り、骨が壊れるために生じる病態で、痛みが出たり軽くなったりを繰り返しながら、次第に進行していく慢性の病気です。成人の股関節疾患の中で、多く見られるもので、原因によって一次性(原発性)と二次性(続発性)に分類され、日本では二次性股関節症の割合が大きく女性に多くを占めます。
<原因による分類>
・一次性股関節症:形態の問題や外傷などはっきりした原因がなく股関節が変形するものです。欧米では一次性股関節症が多くを占めますが、過大な体重によるケースが多いようです。
・二次性股関節症:先天性股関節脱臼(生まれつきの股関節の脱臼)や臼蓋形成不全(股関節の骨盤側の発育が不十分)が原因で発症することが多いですが、大腿骨頭骨折や股関節脱臼、寛骨臼骨折といった外傷に続発する場合もあります。
<臼蓋形成不全とは>
臼蓋(股関節の骨盤側)の外方への発育が不良で、骨頭を十分に被覆(ひふく)することができない病態です。骨頭を受ける臼蓋荷重部の面積が狭ければ圧力が増し、特にその辺縁部(へんえんぶ)(荷重部頂点に近いあたり)に集中的に力が加わることになります。その結果、軟骨は傷害されすり減ります。