手術は全身麻酔下、側臥位で行います。太ももから臀部まで「く」の字型に約30cm皮膚切開。1腸恥隆起部から恥骨骨切りを行い、手術視野を広げるため2大転子を切離。3臼蓋縁周囲の外板の穿孔に平ノミ、荷重部の骨切りに田川式ノミ、または球面ノミを用います。荷重部の骨切りは穿孔部から自然に切り下げ刺し入れ部とほぼ同じ高さで内板を貫きます。術前の作図に従うため適宜X線透視を行います。おって腸骨前縁まで、および4後柱〜閉鎖孔上縁にかけてくりぬきます。切り離した臼蓋の上部を作図に合わせオシレーター(電動ノコ)でトリミング(カット)します。臼蓋骨片の引き出しは行わず腸骨骨切り部の凹面に適合させます。骨切り終了後、寛骨臼の回転操作、骨頭の内方化などの後、鋼線で仮固定し、良好なかぶりを確認し、吸収性スクリューで骨切りした骨と骨盤とを固定します。大転子を戻しスクリュー(2本)で接合後、洗浄、縫合。この間約3時間5分。※2009.10.23補足:手術時間は短縮され1時間15分前後になりました。かなりの例で大転子を切離しません。
2010.06.18 補足 AAO手術に変更がありました。●手術時間は短縮され片側では1時間強になりました。
●皮膚切開もだいぶ小さく変わり、標準約15cm長となりました。ふくよかな方は新しい切り方でも25cmくらい要ります。(従来は標準約30cm、ふくよかな方40cmでした)
●筋膜はY字切開でなく、トラブルの生じにくい簡潔な切開となりました。

結果

回転臼蓋(臼蓋骨片)は大腿骨頭(下からの力)と体重(上からの力)の荷重地点を一直線にし、体重と大腿骨頭部との両荷重を支える点が骨切り線の頂点にあたるように固定させてあります。
つまり、腸骨の内外板のほぼ中央部が頂点となるドーム状の骨切りであるため、荷重時に下方から大腿骨頭により支持される臼蓋骨片は、この腸骨ドームにより逃げ場なく押さえ込まれます。したがって、骨切り部に圧力が加わり安定します。
早く長く立つ事により切断面をより早く癒合させることができるため、術後2日目に起立します。従来の切った骨片を引き出す方法は、早く立つと形成した部分が破損する恐れがあるので、癒合するまで仰臥安静期間が長いそうです。AAOでは術後早期に離床できるので筋力はRAOに比べ落ちません。退院後のリハビリ通院は不要です。骨の「自ら修復する力」を生かし早期荷重を実現し術後1ヶ月から強力な可動域訓練が行える合理的な骨切り法と思います。

AAO術後は1か月目と3か月目が大きな節目となります。術後1か月目までは、ひたすら荷重歩行に徹し、可動域訓練は控えます。しっかり荷重歩行を完成させた事を前提に、次の段階へ移れます。
1か月目になったらスポーツジムなどへ行き、「今日から3か月目までの期間限定で、股割りなどを積極的にやってもらうように主治医から言われてるのでヨロシクお願いします」とトレーナーさんに話して、協力してもらってください。こうして、3か月目になるまでに、可動域訓練(股割り・腰割りなど大きな開脚)をひたすら頑張ることで可動域が狭まる事がなくなるそうです。

術後の入院期間・AAO開発のコンセプト・退院後の指導は「AAO後の入院期間について」 「AAO術後のリハビリについて」 「AAO術後の早期訓練と自己管理など」に記載されております。必ず読んでいただけるようにお願い致します。
付記:AAOの場合は片側手術から両側手術まで1ヶ月間空ければ良いそうです。他の回転骨切り術ですと片側手術、もう片側手術までに最低半年以上空けなくてはいけないそうです。半年でも患者さんにかかる負担は大きく、もっと空けたほうがいいらしい。半年未満で2回手術をした結果、かえって回復が遅れたそうです。また、適応年齢も50代後半〜までよい様です。特例ですが60歳台後半の方でも成功例があります。
2009年11月には世界で初めて両股関節同時骨切り術が行われ短期経過は良好です。今後は両側の進行の恐れが有る方は望めば両側同時に手術して頂けるそうです。センターの解説ページより>>両側同時寛骨臼移動術の場合は、術前には通常400mlの自己血採血2回(合計800ml)による貯血式自己血輸血を行います。したがって、術前の診察と 検査が終わってから入院までに、通常2回来院していただくことになります。またその際に、術後に使用する特殊なコルセットを採型します。

注意:こちらに書かれている内容は2006年12月に筆者(CE3)自らがAAO手術を受けた経験で書かれています。CE3は医療従事者ではありませんので医学的な裏付けはありませんが、AAO開発医篠田昌一医師には見ていただいております。また治療プログラムは各自の症例によって異なります。●このページに掲載されたすべての画像は篠田昌一医師及び筆者(CE3)が著作権を有しています。無断転載・使用を禁止しています。
方法(2006年にCE3が受けた例です・2010年6月までにさらに進化しました)

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